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2004/09/18

栗ご飯と"曲げわっぱ"の弁当箱

きょうは、安曇野バイクでぶらぶらと走ってきました。

写真は、栗ご飯のお弁当です。暗い場所だったのでブレています。

弁当箱の方ですが、「曲げわっぱ」とか「横めっつ」、「めんぱ」などと呼ばれるものです。長野県の木曽地域や秋田県角館などで作られているものが知られていますが、もともとは山仕事をする際に用いられた弁当箱で各地で作られていました。

写真の弁当箱は、福島県の檜枝岐(ひのえまた)村で購入したものです。材質はネズコで、桜の皮で編んで止めてあります。フタや底の板も周りから木釘で固定してあり、接着剤や塗料は使用されていません。これだけ手のこんだ作りで、たしか一つ3000円もしなかったように思います。全国各地で「曲げわっぱ」を見ているのですが、ウレタン塗装や接着剤を使用したものがこれよりはるかに高い価格で売られているのをなんども見かけました。

かつて重労働の山仕事に行く際は、フタにも本体にもギュウギュウにご飯を詰めたそうです。フタと本体を合わせた時に重なる部分がほとんど無いことから、こうしたご飯の詰め方を「毛抜き合わせ」と言ったとか。山仕事では、朝食抜きで仕事を始めて午前10時に1回目のご飯。このときはフタに詰めたご飯を、焼き味噌を塗ったりしてかきこむようにして食べる。午後2時頃に2回目のご飯。空いているフタに味噌汁などを入れて(漏れません)、今度はゆっくりと食事をとる。・・・というのが昔のやり方だったようです。

こうした「曲げわっぱ」の弁当箱は保温性や吸湿性に優れていて、ほかの容器とはご飯の美味しさが違います。わが家の実用的な「お宝」の代表格と言っていいかもしれません。

写真で弁当箱の下に敷いてある青と緑のバンダナは、アイヌ文様を活かして作品を作り続けている"チカップ美恵子"さんがデザインしたものです。こちらは阿寒湖畔のアイヌコタンで買いました。

「曲げわっぱ」の弁当箱については、こちらもご覧ください。