Twitter:raven_xx

2007/10/18

勾配標

10月4日の日記で鉄道標識のひとつ"勾配標"について触れたのですが(→2007,10,04 「交換用レール」)、前回とは違う場所で(JR大糸線ではありますが)撮った写真です。

左側が松本方面です。

2枚の板が斜めに取り付けてあります。手前の白地に「9.0」と書かれてある板が、ここからの勾配を示しています。単位は「パーミル」、つまり1,000mあたり何mの高低差があるかということですので、この場合は、1,000mあたり9m下がる下り坂がここから始まる、ということです。

黒く塗ってある板は、この地点までの勾配のあり方を示しています。これがちょっとわかりにくくて間違っているのかもしれないのですが、この地点までも下り坂だった(ただし角度が異なる)、ということなのだと思います。板の取り付け角度だけで判断すると、誤った解釈をしてしまいそうです。

整理すると、ここまでも下り坂が続いていたけれども、この地点からは角度が変わって1,000mあたり9m下がる下り坂となる、ということになります。下の写真と合わせて考えると、この地点から下り勾配がゆるやかになることを示していることがわかります。

上の写真の"勾配標"を反対側から写した写真です。左側が松本方面です。

上の写真では黒く塗られていた板が、コチラ側から見ると白地に「12.4」となっています。ここから先は1,000mあたり12.4m高くなる上り坂、という意味です。

同様に、上の写真では白地に「9.0」と書かれていた板は、コチラ側から見ると黒く塗られた状態になっています。ここまでが上り坂だったことを示しているわけです。

まとめると、ここまでも上り坂だったけれども、ここからは角度が変わって1,000mあたり12.4m登る傾斜の坂が続く、ということになります。要するに勾配がきつくなるわけです。


  • 見方としては、黒い板の先端から支柱へ、支柱から白い板の先端へと、なぞっていくように考えれば良いのではないでしょうか。
  • 2枚の板がともに斜め上を指している場合→ここまで下り坂、ここから上り坂
    • これを板が上向きだからといって「ここまで上り坂、ここからも上り坂」と解釈すると、反対側から見た場合も「ここまで上り坂、ここからも上り坂」となってしまい、おかしなことになってしまいます。
  • 2枚の板がともに斜め下を指している場合→ここまで上り坂、ここから下り坂
    • 上と同様に「ここまで下り坂、ここからも下り坂」と解釈すると、反対側から見た場合もやはり下り坂が続いていることになり、つじつまが合わなくなります。